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見て、来て、買って、ユニバーサルデザイン 
おおいたUDマーケット

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大分初、すべての人にやさしい「思いやり」。ユニバーサルデザイン大集合!
はじめから、全ての人にとって安全・安心で、利用しやすいように考えられたユニバーサルデザイン商品や施設を来て・見て・買える展示即売会です。(展示のみの商品もあります)

 

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2005/OITA UDマーケット / 同時開催 私が見つけたユニバーサルデザイン

・開催期間 / 平成17年11月19日(土)~23日(水)(勤労感謝の日)
10:00~18:00 ※23日(最終日)は16:00まで
・開催場所 / トキハインダストリー 明野センターアクロス マルチプラザ(1階)
〒870-0161大分市明野東1-1-1 TEL097-553-1111(代)

 

 UDセミナー

「モノづくりの現場におけるユニバーサルデザイン」

・日時 / 平成17年11月19日(土)14:00~16:00
・会場 / アクロスホール(3階)ユニバーサルデザイン|コクヨ
・入場無料 ※どなたでもご自由に聴講できます

講師 / 生形瑞絵(うぶかたみずえ)氏 (コクヨS&T(株)事業戦略部プロモーションG)

講師プロフィール

・2001年  コクヨ(株)入社。文具店への訪問や展示提案などを担当。
・2002年 店頭販売向け文房具(キャラクター商品など)の開発に関する業務を担当。
・2004年 ユニバーサルデザイン(UD)、環境に関する普及啓発活動(講師派遣、展示会出展など)に関する業務を担当。
・2005年 UDユーザーキャンペーンやユーザーへの普及啓発活動に関する業務、自治体主催のセミナーなどで、コクヨのUDについて講演するとともに、小中 学校などの「総合的な学習の時間」へ出張授業も多数行っている。

 

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UD商品とは

年齢、性別、能力、国籍など、個人の特徴などにかかわらず、はじめから、全ての人にとって安全・安心で、利用しやすいように考えられた商品です。

 

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バリアフリーとの違い

障害のある人や高齢者が社会生活をしていく上での、もともと存在する障害・障壁(バリア)を取り除くという「バリアフリー」に対し、ユニバーサルデザインは最初からバリアが取り除かれていることを目指します。
つまり最初からあらゆる人が使えるようにデザインしておくというところが、バリアフリーとは大きく異なります。

 

何故UDなのか

人は誰でも、いずれ高齢者となりますし、また、けがや病気、事故などにより、障害者となることもあります。
「健常でない状況」というものは、誰もが普通に経験することなのです。
そこで、はじめから高齢者、障害者、子ども、妊産婦、外国人など、すべての人の利用を考えて、誰もが暮らしやすい環境づくり、商品づくりを進めていくUDの考え方が今、とても重要とされてます。
大分県デザイン協会・UD研究会では、モノづくりの立場から常にこうしたUDのマインドを取り入れた商品や環境を研究しております。

 

UDマインド7原則

・公平性

・自由度

・単純性

・分かりやすさ

・スペースの確保

・安全性

・体の負担の少なさ

 

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見て、来て、買って、ユニバーサルデザイン おおいたUDマーケット

大分県内でユニバーサルデザインに取り組んでいる企業を紹介するとともに商品を展示するだけでなく販売をして、実際の日常生活の中で使ってもらう事を目的として開催しした「おおいたUDマーケット」は、会場がデパートということもあって、買い物に来た一般客や学生、車いすの方、高齢者等、多様なライフスタイルを持った方々の入場を得ることができました。また、開催前日に大分合同新聞、読売新聞等で取り上げてもらえたこともあり、別府からこのために来られた高齢者の方からは、UD商品をもっとたくさん目に触れるようにしてほしいとのご意見をいただいた。

若いご夫婦の方は、お子さんが障害を持っているという事で、持ちやすく軽いスプーンやすくいやすいお皿を購入された。やはり見るだけでなく販売によって手に入れる事が出来る効果はありました。来場者で最も多かったのは、やはり高齢者で、全体的に握力が低下している方が多く、日常生活の中でそれをサポートしている商品に興味があるようだった。また、住まいのUD化に努めている企業「溝口組」さんのブースでは、体験もできるように展示されていたため、とてもわかりやすいと好評でした。

 

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当初イベントに出展いただくために働きかけを行う上で苦労したのは、大分でまだ馴染みの薄い「ユニバーサルデザイン」が企業にも認知されていない現実を思い知らせれた事でした。そんな意味で出展企業にとっても今回のイベントがUDへの取組みのきっかけづくりにもなったのではないでしょうか。

しかしながら、私達にとっても初めての試みであった「おおいたUDマーケット」は準備期間、会場設営等トータル的に考えてもとりあえず成功したと言えます。会場となったトキハインダストリー明野センターアクロスは、地元でも他にない商品の販売や店内の工夫に努めているところでもあり、今後、UD商品についても率先して力を入れていただけるものと期待しています。

 

 

出店企業風景


 

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         (株)INAX       (株)大分オフィスシステム            大分県産業科学技術センター


 

 

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                     (株) 大分製紙                            グッド・グッズ                     サイクルショップコダマ


                     日本フィルム(株)


 

 

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             デイサービスセンターブンゴヤ        デザインモリコネクション           (株)トキハインダストリー


                      ファインケア豊


 

 

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                            ブラビー                                  (株)溝口組                          日田産業工芸試験所


 

 

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                ID HOUSE                 (有)ブリス        大分トヨタ自動車(株)    柳宗理(ゼロデザイン工房)


                                                                           トヨタカローラ大分(株)


 

出店参加協力会社

・ID HOUSE

・(株)INAX

・(株)大分オフィスシステム

・大分県産業科学技術センター

・大分製紙(株)

・大分トヨタ自動車(株)

・グッド・グッズ

・サイクルショップコダマ

・デイサービスセンター

・ブンゴヤ・ファインケア 豊

・デザイン・モリコネクション

・(株)トキハインダストリー

・トヨタカローラ大分(株)

・日本フィルム(株)

・(有)ブリス

・ブラビー

・(株)溝口組

・柳宗理(ゼロデザイン工房)

・トヨタポルテ

 

 

デザイナーが考えた、見つけたUD 私とユニバーサルデザイン

主催者である大分県デザイン協会の会員を対象にデザイナーの目から見たユニバーサルデザインや考え方をビジュアルにして展示しました。日頃のライフワークでもUDについての関心が高いだけに新たなアイデア商品や問題提起も含めて会場に来た人々にも興味を持って見てもらえました。当初予定していた作品数より少ない展示となったことが反省点として残ります。

 

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・期間 / 平成17年11月19日(土)〜11月23日(水 / 勤労感謝の日)

・時間 / 10:00〜18:00

・会場 / マルチプラザ(1階)

 

 

UDセミナー /「モノづくりの現場におけるユニバーサルデザイン」

今回の「おおいたUDマーケット」では、商品を展示・販売するだけでなく、それらをよりわかりやすく説明する機会が必要であると考えられました。まず、ユニバーサルデザインの7原則といわれる考え方の説明、その実際の適用例をパネル展示することにしました。また、デザイナーがどのようにUD商品を作り出しているのか、生の声を紹介することも実現させたいと考えました。
今回お招きした生形瑞絵(うぶかたみずえ)氏は、7月7日に熊本で開催された九州地方7新聞社主催の「九州発見塾in熊本」で講演をされています。UD研究会メンバーは参加する機会がなかったのですが、7月20日に倉敷市で開かれた岡山県が主催するセミナーに3名が出席し、聴講後に大分における講演をお願いしました。
当日は、朝東京を飛行機で発って大分入りし、講演後はすぐに戻らなければならないという厳しいスケジュールではありましたが、幸い欠航や遅れもなく、余裕をもって会場にお迎えすることが出来ました。会場ではパソコンを接続できるプロジェクターとスクリーンを用意し、椅子は約100席を準備しました。また、3名の手話通訳者をお願いして、ユニバーサルデザインの講演にふさわしく、多くの方が聴講できる配慮をしたつもりです。

 

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                                    セミナー風景                                                                   講師/生形瑞絵氏


松村会員の司会により、まず中村正信協会会長が挨拶を行いました。講演は、コクヨにおける「はさみ」の開発を例として、同社のデザインに対する考え方・進め方を具体的に語る内容で、社内資料用の写真なども披露したわかりやすいものでした。ある参加者は、感想をインターネットの電子会議室で次のように書いています。「制作する側から提供するだけでなく、ユーザー側からのコンテストという形で広くアイデアを募り、コクヨの製品力、技術力でお返しする、ということもあり、そこから「カドケシ」、「たまほっち」、「キャンパスノート(paracuruno)」など、やさしくて使いやすくて気持ちのいいものが生まれたとのこと。UDはユーザーとのコミュニケーションが重要なのだと実感しました。」

http://www2.coara.or.jp/cgi-bin/demo/read2.pl?fid=02&kid=110020&sno=0373

最後に質疑応答の時間を用意しておりましたが、特に希望する方はなく、予定より早めに講演を終え、UD研究会の小野代表が閉会の挨拶を述べました。

 

 

「 大分UDマーケット」を終えて

11月19日から23日までの5日間で開催した「おおいたUDマーケット」が、無事終了いたしました。UD研究会にとって初めての試みであっただけにこの成功を大きな喜びとして受け止めています。同時にメンバーにとりましてこのイベントがユニバーサルデザインを再認識する良い機会にもなったと思っております。準備段階でそれぞれのメンバーなりのUDに対する葛藤や制約された中で進めなければならないジレンマを乗越えて実現できたことは、言葉にできない達成感を得る事ができました。

今回のイベントが教えてくれたもの・・・いったい「ユニバーサルデザイン」とは何だろう?会場に来られた方々やこの開催に関わった人々の気持ちのどこかに漠然としてでも疑問として残り、その大切さに気づいてくれたのであれば開催した意味は大きいと思います。ユニバーサルデザインの定義づけは難しいのですが、「こうでなければならない」と括ってしまうのは何だか無理なような気がします。ただ、ユニバーサルデザインがこれからの時代に求められ、必要とされるものであるということも確かです。そのために社会的弱者である子どもや高齢者、障害者の声に耳を傾ける努力を惜しんではならないでしょう。安心して暮らせる社会が健常者にとっても安全で安心なことなのだということをユニバーサルデザインは教えてくれました。

最後になりましたが、イベント開催に際し、ご出展くださった企業、お力添えいただいた皆様にUD研究会メンバー一同、心からの感謝を申し上げます。

 

UDマーケット実行委員会/(UD研究会) 小野和徳・久保木真人・小斎かずよ・児玉康子

滝川一雄・谷まゆみ・松村久美子・若竹良一

 

主催 / 大分県デザイン協会 UD研究会 (大分県と大分県デザイン協会によるパートナーシップ事業)

後援 / (社)大分県社会福祉協議会

            大分合同新聞社・NHK大分放送局 ・OBS大分放送・TOSテレビ大分・OAB大分朝日放送・エフエム大分・


            おおいたインフォメーションハウス(株)・週刊女性大分


協力 / (株)トキハインダストリー明野センターアクロス